科目コード 科      目      名 学年 単位・時間 科目区分 授業形態 学修単位
2317 情報数学 : Mathematics for Information Science 3S 2・90分 履修 講義・通年
教 員 名  田辺 誠 : TANABE Makoto
授業概要   情報系の各分野の基礎となる数学について学ぶ。具体的には以下の三領域について学習する。
 1. n進数の演算・補数
 2. 論理数学
 3. 有限状態機械
到 達 目 標 評 価 方 法
1). 抽象的な思考力を身に付ける。
2). コンピュータにおける算術論理演算のしくみについて理解し、2進数の加減乗除やシフト演算が行えるようになる。また、2進数, 8進数, 10進数、16進数同士の相互変換ができるようになる。
3). 組み合わせ回路の数学原理について理解し、回路の論理設計ができるようになる。
4). 内部状態を持つシステムを設計し、簡単な検証・最適化ができるようになる。
評価方法は、@中間試験、A期末試験、Bレポート・小テスト
によって評価する。
評価配分は、@40%、A40%、B20%とする。
学習・教育目標 (B) JABEE基準1(1)  
授      業      計      画 項    目 内      容 授      業      計      画 項    目 内      容
  ・概論
・n進数について
一年間の講義内容を鳥瞰したあと、(最初の学習領域である)n進数の導入を行う。   集合 集合に関する基本的な演算に関する復習を行う。
第1 第16
   
  2進数(1) 2進数の四則演算(加減乗除)について学習する。   グラフ(1) 有限グラフに関する基礎事項を学習する。
第2 第17
   
  2進数(2) 負の数の補数表現および、補数を用いた計算方法について学習する。また、シフト演算やビットAND/ORなどのビット演算について学習する。   グラフ(2) 有限グラフに関する基礎事項を学習する。
第3 第18
   
  n進数 2進数と10進数の相互変換について学習し、n進数に関する総合演習を行う。   状態遷移図 内部状態を持つ機械の数学的表現のひとつである状態遷移図について紹介する。
第4 第19
   
  ブール形式(1) ブール形式の恒等式について学習する。   有限状態機械(1) 有限状態機械の定義を与え、状態遷移図と関連付ける。
第5 第20
   
  ブール形式(2) ブール形式の代入法則・ドモルガン法則について学習する。   有限状態機械(2) 有限状態機械の理論的性質について学習する。
第6 第21
   
  中間まとめ 中間まとめとして試験を行う。   中間まとめ 中間まとめとして試験を行う。
第7 第22
   
  ブール形式(3) ブール形式に関する演習を行う。   決定性有限オートマトン 決定性有限オートマトンについて学習する。
第8 第23
   
  論理関数(1) n変数論理関数について学習する。   非決定性有限オートマトン 非決定性有限オートマトンについて学習し、決定性有限オートマトンへの変換について学ぶ。
第9 第24
   
  論理関数(2) さまざまな論理演算子について学習する。   正規表現 正規表現について学習する。
第10 第25
   
  論理関数(3) 2変数論理関数の主要なものについて、その性質を学習し、回路との関連付けを行う。   有限オートマトンと正規表現 有限オートマトンと正規表現の関連付けを行う。
第11 第26
   
  二分決定グラフ(1) 真理値表・ブール形式と並ぶ論理関数の表現法である二分決定グラフ(BDD)について学習する。   演習 有限オートマトンに関する演習を行う。
第12 第27
   
  二分決定グラフ(2) 二分決定グラフの標準化・簡略化および論理演算について学習する。   応用事例の紹介 状態遷移図による検証システムをいくつか紹介し、発展的学習への案内を行う。
第13 第28
   
  演習 論理数学に関する総合演習を行う。   総合演習 後期内容に関する総合演習を行う。
第14 第29
   
  応用事例の紹介 前期に学習した内容の回路設計などへの応用事例を紹介する。   まとめ 全体の学習事項のまとめを行う。また授業評価アンケートを行う。
第15 第30
   
関連科目 情報リテラシ、プログラミングI, II,  制御情報工学実習I〜V, 電子回路学(論理関数)
教 科 書 自作プリントを配布する。
参 考 書 単元ごとに適宜紹介する。
授業評価・理解度 最終回に授業評価アンケートを行う。
副担当教員  
備  考  個々の項目に関して深く取り扱う時間がないため、興味を持った分野について各自主体的に学習してほしい。