同窓生の皆様におかれましては、ますますご健勝でご活躍のこととお慶び申し上げます。
現在、宇部工業高等専門学校の同窓生は8千名を超え、産業界を中心に日本を初め世界各地でご活躍のことと存じます。
さて、この度は同窓会の一層の活性化と更なる結束を図るために、「宇部常盤会」から「宇部しらとり会」に名称を改め、再出発いたします。
同窓会の基礎を築いてくださった「宇部常盤会」の関係者の皆様のご尽力に対しまして心から感謝申し上げます。
私が母校を思う時、故山縣清校長の一期生への送辞が思い出され、胸を熱くさせられます。ここには「時には立ち止まってこの学園のことを思い出し、
そこにいるすべての人々をいたわり、はげましてくれるとありがたいと思う」と、あります。同窓会はこの故山縣清校長の教えにあるように、同窓生にとってHOMEのような温かい組織でありたいと思います。
そして、学校と社会の架け橋として、学校の就職活動や、同窓生の社会の活躍をサポートする存在であるべく活動を行ってまいります。
宇部高専は昭和37年4月に第一期校の国立高専 全国12校のひとつとして、機械工学科及び電気工学科の2学科3学級で開校しました。
その前身は1961(昭和36)年4月1日に創設された宇部工業短期大学で、「前同窓会・宇部常盤会」も、宇部工業短期大学の第一期生により設立されました。
私は8期生として機械工学科に入学しましたが、高専で過ごした青年期に至る5年間は、現在の自分を形成する上で重要な原点となっております。
創設当時の教育方針は文武両道を基本に心を磨く教育が実践されていました。今思い起こすと、信じられないような厳しさでしたが、
同じ経験をした仲間は、上辺だけの人間関係ではなく、深く結ばれた絆として、今も私の学生生活の誇れる証となりしっかりと胸に刻まれています。
また、当時は全寮制が敷かれており、「白鳥寮」の窓から、常盤湖とともに自分は未来をみていたのだと、今さらながら実感しています。
同窓生にとっては特別な存在である常盤湖の白鳥は、平成23年から高病原鳥インフルエンザの感染拡大を防止するために姿を消してしまいました。
しかし、平成29年5月、再び常盤湖につがいが放たれ、新たな命も誕生。「宇部しらとり会」と名付けた同窓会の再スタートと同じくした「白鳥」の復活は、とても感慨深い出来事です
母校からは多くの恩恵を授かりました。この感謝の気持ちを表すためにも、宇部高専の更なる発展を願うとともに、「宇部しらとり会」が世代を超えた同窓生との架け橋となればと思います。
新たな決意とともに再スタートする同窓会ですが、本活動により一層のお力添えいただきますようお願い申し上げます。