科目コード | 科 目 名 | |||||||||
8559 | 応用微分方程式論:Applied Differential Equations | |||||||||
教 員 名 | 吉川周二: YOSHIKAWA Shuji | |||||||||
学年 | 単位・時間 | 科目区分 | 授業形態 | |||||||
2PD | 2・100分 | 選択 | 講義・前期 | |||||||
授業概要 | 経営や経済の現実に起こる問題に対し,その主要な要因を取り出し,微分方程式によるモデル化を行うことによって,現象のメカニズム解明や予測に役立てる研究が盛んである.本講義では,そのようなモデル微分方程式を扱う上での基本的技術の習得を目指す.講義前半では基本事項をまとめ,後半では経営・経済に実際に現れる簡単な微分方程式を取り上げ,その解の力学系を調べることなどを行う. | |||||||||
到 達 目 標 | 評 価 方 法 | |||||||||
(1)行列の基本的演算(逆行列,固有値・固有ベクトルを求める,対角化)が行えること. (2)正規形ODEの解を固有値・固有ベクトルを用いて表現できること. (3)簡単な非線形方程式の定数定常解を求めて線形化方程式に帰着できること. |
評価方法は、@期末試験、A小テストとレポートで評価する。評価配分は、@50%、A50%とする。 | |||||||||
学習・教育目標 | (E)@ | JABEE基準1(1) | (c) | |||||||
授 業 計 画 | 回 | 項 目 | 内 容 | |||||||
微分方程式論の復習 | 微分の定義.微分方程式の導入.微分方程式の例,1階微分方程式.変数分離法.正規形.本講義の流れ. | |||||||||
第1 | ||||||||||
正規形の微分方程式と行列表示 | 正規形のODE.係数行列.行列の演算,加減と積,積の交換則と成立条件. | |||||||||
第2 | ||||||||||
行列の性質 | 逆行列と行列式.行列式の導出. | |||||||||
第3 | ||||||||||
固有値と固有ベクトル | 固有値と固有ベクトル.行列の対角化. | |||||||||
第4 | ||||||||||
行列の対角化とその応用 | 行列のべき乗.べき乗が必要となるとき.マルコフ過程. | |||||||||
第5 | ||||||||||
行列と1次変換 | 1次変換の定義.線対称・点対称移動を表す行列.回転移動を表す行列. | |||||||||
第6 | ||||||||||
マクローリン展開 | マクローリン展開の導入.指数関数,三角関数のマクローリン展開.オイラーの公式,オイラーの等式. | |||||||||
第7 | ||||||||||
中間まとめ | ここまでの内容のまとめと今後の展開 | |||||||||
第8 | ||||||||||
行列の指数関数 | 指数関数のマクローリン展開を利用した行列の指数関数の定義. | |||||||||
第9 | ||||||||||
行列の指数関数 | 行列の指数関数の例を具体的に計算して求める. | |||||||||
第10 | ||||||||||
行列の指数関数を用いた解の表現 | 行列の指数関数と正規形ODEの解との関係.固有方程式と固有値・固有ベクトルと2階ODEとの関係. | |||||||||
第11 | ||||||||||
解の力学系と相空間解析 | 非線形方程式の定数定常解と定常解周りの方程式,線形化.固有値と解の挙動の関係 | |||||||||
第12 | ||||||||||
応用 | ここまでの内容を活かし,与えられた非線形方程式の定数定常解を求め,線形化し,固有値・固有ベクトルを求めることで解の力学系を調べる. | |||||||||
第13 | ||||||||||
応用 | 社会・自然現象に現れる非線形ODEとその解の生成する力学系を解析する方法を考える. | |||||||||
第14 | ||||||||||
まとめ | 全体の学習事項のまとめをおこなう.また授業評価アンケートを行う. | |||||||||
第15 | ||||||||||
関連科目 | 複雑系理論入門 | |||||||||
教 科 書 | 特に使用しない | |||||||||
参 考 書 | 微分方程式T, 俣野博著, 岩波書店 | |||||||||
授業評価・理解度 | 最終回に授業評価アンケートを行う. | |||||||||
副担当教員 | ||||||||||
備 考 |