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現代GP「東北アジア地区交流による実践的技術者育成」活動記録

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 27.韓国研修(平成22年11月26日~29日)

韓国研修報告書
                                          平成23年1月19日
佐藤未央、松久道子

 私たちは11月26日~29日の4日間、学生6名教員4名で釜山へ行き、東義科学大学を訪問し、釜慶大学で研究発表会に参加しました。また釜山市内研修では釜山大学の学生の案内のもと、博物館や市場を訪れ韓国の文化についても触れてきました。
 日程はこのようになっています。
●2010年11月26日(金)~11月29日(月)
 26日 : (出発日)釜山港到着後、東義科学大学訪問
 27日 : 釜慶大学研究発表会参加
 28日 : 釜山市内研修
 29日 : (帰国日)

 東義科学大学訪問では、釜山へ留学している日本人学生に施設の案内をしてもらいました。施設の見学とともに授業の制度や学生生活についても話を聞き、日本の学校との環境の違いを実感しました。

↑東義科学大学にて朴先生と

 二日目は大学を訪問する前に地下鉄で移動し、海雲台とヌリマルAPECハウスの見学を行いました。海雲台は、韓国内有数の美しいビーチとAPECの舞台となり国際行事を成功させた「リゾートと都市を融合させた新しい街」として魅力的なスポットでした。

↑APECの会議が行われたホール

 午後から釜慶大学を訪問し、研究発表会に参加しました。研究発表では宇部の学生6名教員1名、釜慶大学の学生3名が発表しました。英語での慣れない発表ということもありましたが、釜山の学生の英語力があまりにも高く、自分たちの英語力のなさにショックを受けたのが一番印象に残っています。
 三日目は、釜慶大学の学生に案内してもらい釜山博物館、新世界デパート、市場の見学に行きました。博物館では旧石器時代から現代に至るまでの展示品を見学し、釜山の歴史と文化の性格に触れることができました。

●研修を終えて
 私は、今回の韓国研修に参加したことにより多くの貴重な経験をすることができた。一番印象に残っていることは、韓国の学生と私たちの英語力の差である。ハングルの発音が英語と似ているなどの言い訳が多少出来るとしても、その差は歴然としていた。研究発表をした学生だけでなく、どの学生も英語を使いこなしている。私は耳を研ぎ澄ませ、神経をとがらせ、数少ないボキャブラリーの記憶を張り巡らせても、相手の話していることをくみ取ることさえ十分に出来なかった。ここまで英語力の差があることだけでなく、世界共通語である英語に対する自分の考えの甘さを身をもって痛感し、大ダメージを受けた。
 また、コミュニケーションをとることに対しての積極性も必要であることを学んだ。今までは日本語の中で生活しており、英語に触れる機会は勉強のときや映画鑑賞などのみだった。いわゆる温室育ちだった。それが今回は、いきなり周りは全て韓国語、英語という極寒の中に放り出されたのである。そこで自分がどう動けるかということが大事であると感じた。一緒に韓国に来た日本の友達もいる。日本語の殻に閉じこもることも出来る。研修初日、私は未熟な英語を理由にして守りに入ってしまった。自分が知っている単語をちぐはぐにつなぎ合わせ、積極的に会話をしようとするまでに少し時間がかかってしまった。下手な英語でも身振り手振りで相手に伝えることはでき、大切なのは、英語力ではなく伝えようとするその表現力であったり、気持ちであると感じた。
 韓国研修を終えて、とても良い刺激を受けることが出来た。このことは私だけでなく皆が感じていることだと思う。自分のモチベーションがあがり、英語に限らず積極的にこれから取り組んでいきたいと思った。積極的に取り組むことにより、得るものはたくさんあると当たり前のようで出来ていないことを改めて学んだ。また、自分の後輩にも異文化と触れ合い、刺激をうけて欲しい。英語を積極的に学ぶことに対してのより充実した教育システムもあると良いのではないかと思った。


韓国研修について
経営情報学科5年 岩橋愛実

■東義科学大学訪問
 研修1日目の11月26日(金)に、私たちは東義科学大学へ訪問した。東義科学大学は、韓国釜山広域市に位置する学校で、自動車学科、e-経緯情報学科、観光学科、食品管理学科など様々なニーズに対応した学科があり、学科と企業とが連携して授業を行っていることが特徴である。
 学校到着後、先生方は東義科学大学の総長と副総長にご挨拶に行き、学生は長崎から留学している日本の学生の案内で構内の施設を見学した。
 観光学科や食品管理学科、保育科など様々な学科の教室を見て回り、授業をどのように行っているかといった説明を受けた。図書館や学習室では、利用している学生は学習に真剣に取り組んでいて、日本のように私語をする学生は見受けられなかった。また、学内には郵便局や本屋、ネットカフェなど様々な施設が充実していて、学生が不自由なく学習できる環境が整っているようだった。山の斜面に建物があるため、構内は急な坂道になっていて驚いた。通学にはスクールバスが夜遅くまで通っていて、また、学生寮も学内にあるようだった。
学内の施設 学内の施設

■宇部高専・釜慶大学校の教員・学生学術交流セミナー
 研修2日目の11月27日(土)には、韓国の釜慶大学校の釜慶大学校経営大学において、釜慶大学校と宇部工業高等専門学校の学術交流セミナーが開催された。セミナーは、一発表10分発表の持ち時間で行われ、釜慶大学校から学生3名、宇部工業高等専門学校から学生と教員合わせて7名が参加した。
 はじめに開会の辞、歓迎の辞がのべられ、教員の紹介が行われた後、各発表に移った。
 まず、本校の南優次先生が特別講演をされた。南先生の講演の後は、学生の研究発表を行った。釜慶大学校から3名、宇部工業高等専門学校から6名が英語での発表を行った
セミナーの発表様子 セミナーの発表様子
セミナーの発表様子 セミナーの発表様子

 今回の発表は、初めての海外での発表になるので勝手が分からないことに緊張した。また、韓国の学生の発表は完成度が高く、自分の発表の未熟なところが浮き彫りになったように感じた。今後の課題としてさらに勉学に励んでいきたいと思うきっかけになった。


経営情報工学専攻1年 土橋章加

■市内研修
・海雲台、APECハウス
 2日目の午前中に、釜山広域市海雲台区の地名で1.5kmにわたって砂浜が続く海雲台ビーチが有名な海雲台を散策した。私たちはまず海雲台ビーチの西端に位置する冬栢島を歩いた。綺麗に整備された島には野ウサギや野鳥も見られた。島の一角には2005年の第3次APEC閣僚会議の会場であるヌリマルAPECハウスが見学でき、小泉元首相の顔写真や“JAPAN”と書かれた席は感慨深いものだった。その後は海雲台ビーチを東端まで歩いた。近くにはホテルや飲食店が立ち並んでおり、家族連れからスーツの外国人までさまざまな人がビーチを歩いていた。海岸清掃をしている団体、環境保護推進マスコットキャラクターの像があり、ビーチも綺麗に整備されていた。
・Busan International Gift & Promotion Fair
 釜山展示コンベンションセンターBEXCOを見学した。その時は韓国・釜山のお土産品が展示されていた。チマチョゴリや唐辛子のキーホルダー、漢方薬など、さまざまな品が並べられており、購入することもできた。
・釜山博物館
 釜慶大学の学生たちと釜山博物館を見学した。釜山博物館は1978年に開館した30年以上もの歴史がある博物館で、現在約30,000点の遺物を管理している。広々とした館内で、韓国の歴史を知ることができたと思う。ところどころに日本語の説明が記載されていたが、「縄文土器」など遺物の名称が日本とは少し違っていて、文化の違いを改めて感じた。また、日韓戦争の記録も残されており、こうやって楽しく韓国の学生と交流している今が不思議に思えた。
ヌリマルAPECハウス会場内 海雲台ビーチ

■交流
 東義科学大学、釜慶大学の先生、学生方と食事や買い物を共にした。食事は韓国ならではの辛いものが中心だった。1日目の晩は焼肉、2日目の昼は白身魚が丸ごと入ったスープ、3日目の晩は骨付き肉のスープ、4日目はワンタンスープに似たものを食べた。韓国の料理は薄い味付けが多く、キムチなどの小鉢で各自味を調節して食べる。どれもとても美味しかった。
 買い物は釜慶大学の学生たちと光復路ショッピング通りに出向いた。所狭しと店が立ち並び、衣類やお土産品などが売ってあった。通りにある品物のほとんどには値札がついておらず、日本人と分かると実際の売価より高く値段を言われてしまうので、釜慶大学の学生たちが店主と値引き交渉をしてくれた。夕刻に近づきだんだんとあたりが暗くなっていっても市場は賑やかで、人通りも多かった。
飲食店にて 光復路ショッピング通り

 最後に、研究発表会や釜山の観光など、東義科学大学、釜山大学の皆様には大変お世話になりました。とても有意義な時間を過ごせましたこと厚くお礼申しあげます。


Learned from Korean Students

Advanced Course of Production System Engineering,
Ube National College of Technology
Masashi Fukuda

November 26th to 29th we went to Busan in South-Korea. I got good experience in those four days. I was impressed by Korean students’ academic ability. I felt big difference between Korean students and Japanese students. I was learned a lot of things from Korean students.
November 27th, I have presented my research “Facial Feature Detection Using Color Information” at Pukyong National University. I had a confidence in my English because I have 765 points on the TOEIC test. But my confidence was broken by this time presentation. When I stood on the stage, my mind went blank and I could not think of words in English. So I was just read my manuscript on the stage. Therefore my presentation was the worst presentation. All Korean students’ English was very fluently contrasted with my English. Their presentations were perfect. I realized once again low level of my English skill.
November 28th, we went out to Busan city with Pukyong National University students. I was anxious at that time. I thought we can’t understand each other because I can’t speak English. Fortunately, one of Korean student Ju-Hyon can speak Japanese. He guided us in Japanese, so we could understand each other. We went to Busan Museum of Art, BEXCO(one of APEC 2005’s meeting places), Sinsegae department store(world’s largest department store), Busan Museum, and Gwangbokro Shopping Street. I tried to talk to Korean students in English positively. I understood what they are saying, but I couldn’t tell them my opinion. So finally, I rely on Ju-Hyon. End of this day, we exchanged email address each other. Now I continue keep in touch with them.
I often hear the word “age of globalization” in Japan. However, I never feel globalization in Japan. Through stayed four days in Busan, for the first time I realized meaning of “age of globalization”. At the same time, I realized Japan faces many crises. So Japanese have to study English rapidly. Otherwise Japan can’t win the world scale competitions. And Japan would be left behind other advanced countries. I think that is the start of Japan’s ruins. To survive in the globalized world, I want to study English more hard from now on. I strongly think that.
Fig.1 Pukyon National University Fig.2 Busan Museum

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