入学希望の方々へ


　「物質工学」とは何でしょうか？どのようなことを勉強するのでしょうか？実は「物質工学」は、身の回りのさまざまな先端技術に深く関わっています。たとえば、携帯電話やインターネットに代表される情報通信（IT）も、物質工学の力を使って生み出された新しい素材によって支えられています。生物の能力を利用した生分解性プラスチックも、物質工学の一分野、バイオテクノロジーの研究から誕生したものです。そして廃棄物のリサイクルや化学汚染物質の除去などにかかわる環境工学なども物質工学の重要な研究対象になっています。
　物質工学では物質（もの）の性質を原子や分子のレベルまで掘り下げて調べたり、作ったりします。また、生物のもつ不思議な生命（いのち）のメカニズムを学びます。したがって、水、大気、鉱物、そして微生物や動植物など生命を有するものまで、つまり、地球や宇宙を構成する全てのものが物質工学の研究対象となるのです。
　宇部高専の物質工学科では“もの”や“いのち”の基礎について学習します。そして、それらを応用して、ファインケミカル、機能性高分子、光ファイバーなどの新素材、バイオテクノロジーを支える細胞培養技術、微量物質の分析技術、廃棄物のリサイクル技術など、最先端の技術を身につけ、卒業していきます。
　「若者の理系離れ」と言われて久しい昨今ですが、科学技術に興味のある若者も多いはず。物質工学科で科学技術の基礎を学んで、２１世紀を担う技術者として最先端分野での活躍を目指してみませんか？物質工学科教員一同、そのような意欲に満ちた皆さんをお待ちしています。