電気工学科

卒業生の活躍

北 紳司朗 さんNew

中国電力ネットワーク株式会社
山口ネットワークセンター運転制御第一センター

経歴

2016年3月 宇部工業高等専門学校 電気工学科 卒業

現在の仕事の紹介

 私は、中国電力ネットワーク株式会社で、配電という部門の仕事をしています。配電の仕事は、主に発電所・変電所から供給される電気を工場や一般のご家庭まで届ける仕事です。 現在、業務をしている運転制御センターは、配電線を流れる電気の管理を行う部署です。電柱の建替工事や電線の張替、各種機器の取替工事を行う際には配電線を停電させなくてはなりません。 最小限の停電範囲で工事を行うためには、配電線に設置されている開閉器(電柱の上のブレーカー)の操作が必要であり、現地作業者への操作指令、遠隔制御での開閉器操作を運転制御センターで行います。 電気を扱う業務は、常に感電災害の可能性があり、危険な仕事です。現場で万が一災害が起きた際には、人命にかかわりますので、送電の停止をする必要があります。 しかし、慌てるような場面であっても誤った箇所の停電をしてしまうと、一般のお客さまにご迷惑を掛けてしてしまいます。 現場の命を預かる業務である一方で、日々皆さんが使用している電気を安定して供給する、とても責任の重い業務であり、やりがいがある仕事です。

 私は入社してから数回、人事異動を経験しました。新入社員研修の間は、電柱に昇る作業訓練の日々でした。 現場に配属されてからは、電柱に昇り故障部品の取替・修繕工事の業務を行いました。そして、次に経験したのは設計業務でした。 電柱建替・老朽化機器取替などの設備設計と、工事に伴う官公庁等への各種申請手続きをしていました。 他にもさまざまな業務を経験して、現在の運転業務をしています。どの仕事も、普通に電気が使える生活に欠かせないものであり、地域に貢献をしていると実感できます。 

 自然災害時には、停電でお客さまにご迷惑をおかけすることもありますが、悪天候の中、復旧作業をして電気を点けた後に言われる「ありがとう」は、宝物です。

後輩に向けてのメッセージ

 仕事をするということは、人と人とが協力をして目標を達成することだと思っています。 学生生活の中では勉強だけすれば良い、という過ごし方ではなく、広い視野を持って学外を含めた様々な経験をしていただきたいです。 そして、たくさんの人との交流をしていただきたいと思います。というのも、私自身あまり人と話をすることが得意ではありませんでした。 業務上、たくさんの知らない人と会話や電話をしますが、最初の頃は、とても苦労したと記憶しています。 勉強も、もちろん大切なのですが、コミュニケーションが上手にできるようであれば、社会人にはとても有利だと思います。

 はじめは皆、教えてもらうことで、業務ができるようになります。それまでは、誰もが「0」からのスタートです。 頭の片隅にでも、人間関係の構築から仕事は始まるのだということ覚えておいて欲しいです。それでは、楽しい高専ライフを過ごしてください。