電気工学科

卒業生の活躍

前川 尚輝 さん

関西電力株式会社
大飯発電所

経歴

2008年3月 宇部工業高等専門学校 電気工学科 卒業

仕事紹介

 私は宇部高専卒業後、関西電力の技術系社員として入社し、大飯発電所(原子力発電所)に配属となりました。大飯発電所では運転員として3年間従事し、その後安全・防災室に異動となり、現在は核物質防護に関する業務に従事しています。

 核物質防護に関する業務について説明します。原子力発電所はウラン、プルトニウムを用いて発電を行っており、ウラン、プルトニウムは核兵器への転用の恐れがあるため、不正にウラン、プルトニウムを盗取しようとするテロ等の外部からの脅威に備え、厳重に防護することが求められています。防護するとは、物理的に障壁を幾重にも設けて核燃料に近寄れないようにすることと、原子力発電所内に不必要な人、物の出入りをさせない管理を徹底的に行うことを指しています。私は大飯発電所の防護設備の管理や運用に関する業務を行っています。

 原子力発電所はベースロード電源として大きな電力を社会にお届けする役割を担っており、その規模も大きいため非常にやりがいのある職場だと感じています。また、CO2を排出しないクリーンなエネルギーをお届けすることで、社会貢献できることも誇りに思っています。

後輩へのアドバイス

 高専で学んだ専門知識はもちろんですが、部活動等の課外活動で得た経験も仕事をする上で非常に役に立ちます。私は在学中、ロボットコンテストのチームに所属していました。ロボットコンテストでは企画立案、スケジュール管理、予算管理等を実施する必要があり、社会人になってから従事する仕事の要素を事前に体験できたことがとても良い経験になったと実感しています。高専は課外活動も充実しておりますので、自分の興味のある活動に是非挑戦して頂きたいと思います。

 また、卒業後は学生時代に学んだ電気工学の知識を深め、原子力発電所を運転するために必要な国家資格である第1種電気主任技術者を独学で取得することができました。第3種電気主任技術者から挑戦を始めて、第1種を取得するまで約10年かかりましたが、挫けずにやりきることができました。高専で学んだ知識・経験を生かして、自分の成し遂げたいことに挑戦してみてください。