電気工学科

卒業生の活躍

谷村 英昭 さん

株式会社SCREENセミコンダクターソリューションズ
熱処理プロダクト部 プロセス技術課

経歴

2010年3月 宇部工業高等専門学校 電気工学科 卒業
2012年3月 宇部工業高等専門学校 専攻科 生産システム工学専攻 修了
2014年3月 広島大学大学院 先端物質科学研究科 半導体集積科学専攻 修了

仕事紹介

 スマートフォン、パーソナルコンピュータの最も重要な部品である半導体素子(IC)の基礎研究とIC製造装置開発を行っています。今、私は、次世代のICを作るために用いられる新材料の物理的な特性について研究しています。

 より高性能な電子素子(低消費電力、高速動作など)を実現させるために、新規材料の導入が広く研究されています。この実用化に向けて、物理現象を解明し、IC製造装置開発につなげることが主な業務となります。また、この研究は、常に世界一の研究結果が求められます。そのためには、常に世界中の論文に目を通し、情報収集することが不可欠です。更に、これら研究成果を国内のみならず、国外の学会で発表することもあります(写真は2016年5月に行われた上海での学会の一幕です)。常日頃、世界の最先端に触れられること、また自分の研究成果を世界に発信できることに大きなやりがいを感じています。

後輩へのアドバイス

 世界一の製品・成果を生み出すためには、従来その業界で「常識だ!」と言われて続けてきた事柄を疑う必要があります。とりわけ、研究開発に従事する技術者(研究者)にとっては、常識を打ち破ることが、常識だとも言えるのではないでしょうか?時には、教科書に書かれている内容さえも疑うことも必要です。

 常識を破るといっても、容易なことではありません。「知恵」が必要です。教科書で学ぶ専門的な知識に加え、「体験の蓄積によって得られた知恵」が必要です。若者らしく、失敗を恐れず、勇気を持って色々なことを体験し、知恵を増やすことが大事です。そうして培った知恵が、常識を打ち破るヒントになると私は信じています。

 宇部高専には、様々なことが体験できる環境があります。例えば、低学年から受講できる専門性の高い実験実習、部活動に加え海外留学を体験することもできます。多くの時間を自分のために費やせるのは、学生の特権です。貪欲に色々なことにチャレンジして、多くの経験をしてください。